東京ロマンチカの三條正人さん死去、74歳 女優・香山美子の夫
「小樽のひとよ」「旅路のひと」などで知られる「鶴岡雅義と東京ロマンチカ」のメインボーカル、三條正人(さんじょう・まさと)=本名・渡辺正好=さんが5日、亡くなった。74歳。所属事務所が発表した。かねてより病気療養中だった。所属事務所によると、この日朝、都内の病院で妻の女優・香山美子(73)と長男にみとられ、息をひきとったという。
1年ほど前に悪性リンパ腫と判明し、抗がん剤治療を続け、入退院を繰り返しながら、ステージに立ち、テレビ番組にも出演してきた。事務所関係者は「やせて頬がこけ、足元がおぼつかないところもありましたが、ステージでは杖を使わなかった」と明かした。9月26日には群馬県でのコンサートで歌っていたが、これが最後のステージとなった。
最期は1人息子と香山にみとられ、「こういうきれいな景色(の病室)だったんだね」と話した15分後ぐらいに、息をひきとったという。
レコード会社の関係者は「誰に対しても優しい、スタッフにも気さくで優しい人でした。ピースサインをして『よお!』と声をかけてくれました」と思い出を語り、しのんだ。
通夜は9日午後6時から、葬儀・告別式は10日午前11時からともに東京都中野区中央2-33-3の宝仙寺で営まれる。喪主は妻の香山。
滋賀県大津市出身。1967年にロマンチカに加入。73年に香山と結婚した。ソロ歌手として活動した時期があったが、2003年、グループに復帰した。