檀ふみ、女優デビューを泣きながら嫌がるも…高倉健さんの格好よさに翻意
女優の檀ふみが7日、TBS「サワコの朝」に出演し、ポスト藤純子(現・富司純子)としてデビューしたいきさつを語った。当初は女優になる気はなかったが、高倉健さんの格好よさに驚き、「あの人と会えるなら」とこの業界に飛び込んだことを明かした。
檀の父は「火宅の人」などで知られる作家の檀一雄。高校生のとき、父の弟で当時東映京都撮影所の所長を務めていたで高岩淡氏(後に東映会長)の元に遊びに行った檀。そのとき偶然、叔父の部屋に訪れたプロデューサーに「女優になってみないか」と誘われたのがきっかけだった。そのプロデューサーは、富司の父で、任侠映画で名をはせていた俊藤浩滋氏だったことから“ポスト藤純子”として週刊誌に記事が掲載された。
だが檀本人は女優になる気はなく、父に気持ちを聞かれたときも「私はやりません。背も高いし、顔もまずいし、演技の“え”の字も知らないし。ちゃんと勉強して大学に行きます」と返答。だが一雄からはジャン・ギャバンやチャップリンを例に挙げ「あの人たちは背が高いか?顔がいいか?みんな努力です」と諭されてしまった。「父の言葉は絶対」だったため、泣いて「はい、わかりました」と了承したことを振り返った。
その後、とんとん拍子に高倉健主演の「昭和残侠伝破れ傘」(1972年)への出演が決まった。衣装合わせに行った撮影所で歩いてきた「やたら格好いい人」が、高倉さんだと教えられ仰天。しかし当時の芸能界に疎く、高倉さんを知らなかったため、知人に尋ねると「江利チエミさんの旦那さんだった方」と教えられた。だが「江利チエミさんってサザエさん?サザエさんの旦那さんってマスオさん?とそのくらいの感じしかなかった」と苦笑い。だが「あいさつされ、去って行くその後ろ姿の格好よさ!泣きながらやらないと言ったけど、あの人に会えるならと」と撮影に挑んだことを明かした。