進次郎氏VS池上氏 無双巧みに受け流す 客寄せパンダ?に「シャンシャンに負けず」
ジャーナリストの池上彰氏(67)がメーンキャスターの「池上彰の総選挙ライブ」で、自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長との直接対決が実現した。
番組ではVTR企画での密着取材が放送されていたが、ライブでのインタビューも放送した。進次郎氏が自分の地盤ではなく、ほかの候補者を応援するため日本全国を奔走していたことに触れ、池上氏が「人寄せパンダに使われる、という思いは」とジャブを放つと、「パンダだったら客呼べないより呼んだ方がいいから。そこはね。しっかりとシャンシャンに負けずに役割を果たします」と切り返した。池上氏が「こうやってシャンと答える」と受けると「シャンシャンと終えないでください」と続けるユーモアを見せた。
ここからやり取りは重要な課題に。池上氏は、進次郎氏の演説で選挙の大義とされてきた消費税増税分の使い道と北朝鮮対策について、真正面から触れることが少なかったのでは、と指摘すると、進次郎氏は「私は自分が言いたいことを言っていますから。アベノミクスだって言いませんから。そこのスタイルは言っていませんから」と論点を微妙にずらして応戦。
「アベノミクスを評価していない?」という二の矢にも「次の時代のことを考えて、ポスト平成、ポストアベノミクス、ポスト東京五輪・パラリンピック、ここを見据えてやらないといけないのは私の世代では当たり前ではないでしょうか」と正論で応じた。
安倍首相が命名した「国難突破」という解散・選挙のネーミングについても「それぞれのセンス。私だったらつけないなと思います」と自分らしさを表現。
池上氏「安倍さんのセンスが悪い?」
進次郎氏「センスは人それぞれです」
池上氏「センスが合わない?」
進次郎氏「それは世代もあると思います」
とやりとりした。
一方で自民党の勝利が報じられる中、加計学園問題に代表されるスキャンダルの影響について進次郎氏は「全国で深いですよ。これに対する不信感」と指摘。「率直に、野党がボタンを掛け違えていなかったら政権交代の可能性もあった選挙ですよ」と険しい表情で危機感もあったと訴えた。
最後に安倍首相に、自民党内で意見できなくなってきているのではないか、と池上氏が切り込むと、進次郎氏は「私は言ってるけどなかなか報じてもらえない。新聞の軽減税率も反対だというのもなかなかテレビで報じてくれない。新聞なんかほとんど書かないんですよ」と、メディア批判も織り交ぜたカウンターパンチを繰り出し、存在感を見せつけた。