池上氏、OB安倍首相に神鋼質問 ネットは賛否 「なるほど!」「お門違い」
ジャーナリストの池上彰氏(67)が22日、メーンキャスターを務めるテレビ東京系「池上彰の総選挙ライブ」で、自民党総裁である安倍晋三首相とインタビューで対決した。政界に入る前、神戸製鋼の従業員だった経歴があることに触れ、データ改ざんの不正について「どう見ているか」とぶつけた。安倍首相も「誠実な責任感を取り戻してもらいたいと思っています」と応じた。この質問について、ネット上では賛否が割れた。
安倍首相は79年から82年にかけて、神戸製鋼で従業員として働いたOBにあたる。池上氏からの「かつて神戸製鋼に身を置かれていた立場として、神戸製鋼の不正をどう見ているか」との質問を受けた。回答は以下の通り。
「かつて神戸製鋼で工場勤務も経験しました。そこではクオリティコントロールをしていく、いわば品質を高めるために、職場でみなさん忙しい中、智恵を出し合い、いかに優れた製品を出していくかということに皆さん汗を流していました。それが日本のものづくりの強さだったんだろうなと。誠実な責任感を取り戻してもらいたいと思っています」
今後も取り組んでいくべき問題と指摘された安倍首相は「経済産業大臣を中心にもう一度、日本の優れたものづくりを取り戻す、また失った信用を取り戻すべく、政府と産業界が一丸となって取り組んでいきたい」と答えた。
30年以上前に所属していた企業の不祥事について質問することが妥当かどうか、ツイッター上では意見が分かれた。「なるほど!」、「なかなか見応えがある」といった肯定的な意見がある一方で、「お門違い」、「今質問することではない」、「一企業のガバナンスやコンプライアンスの問題」として、このタイミングで首相に尋ねるべきではないとするものまで様々だった。