「保毛尾田」問題、演出にとんねるずの意向なし フジ取締役「制作側が企画」
フジテレビの社長会見が27日、東京・港区内の同局で行われた。9月28日に放送された「とんねるずのみなさんのおかげでした30周年記念SP」で、石橋貴明がふんしたキャラクター「保毛尾田保毛男」について、性的少数者(LGBT)の人々を不快にさせたとして批判を受けたことについて、取締役の石原隆統括編成局長は、騒動の発端となったコーナーの演出について、メーン出演者であるとんねるずの意向は「一切ございません」と明言した。
保毛尾田保毛男が登場したのは、ビートたけしをゲストに迎え、とんねるずと合わせた3人それぞれが懐かしのキャラクターを演じ町歩きをする、というコンセプトのコーナーだった。石橋貴明が「保毛尾田保毛男」、木梨憲武が「ノリ子」、ビートたけしが「オレたちひょうきん族」の「鬼瓦権造」にふんした。
石原氏は「出演者はとんねるずさんですが、あのコーナーをやろう、あの企画を進めようとしたのは、番組のプロデュース側ですので、とんねるずさんたちの意向ということは一切ございません」と明言した。「われわれ制作者側が(番組)30周年ということで、過去の人気キャラクターを出そうと企画し、それが実現したということでございます」とあらためて企画意図を説明した。
宮内正喜社長はこの日の会見で、あらためて今回の問題について反省。「今回ちょうだいしたさまざまな意見を真摯に受け止めまして、多様性のある社会の実現のために正しい知識を身につけて番組つくりに生かしたいと思っております」と語った。