宮川大助・花子 病乗り越え紫綬褒章 ぺこ&りゅうを“後継者”に

思わず涙を流した宮川大助(左)の顔をハンカチで拭く宮川花子=大阪市内
 紫綬褒章の会見を行った宮川大助・花子=大阪市内
思わず涙し、頭をかく宮川大助(左)をほほえみながら見つめる宮川花子=大阪市内
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 政府は2017年秋の褒章受章者を2日付で発表した。学問や芸術、スポーツで功績を残した人に贈られる紫綬褒章に、夫婦漫才コンビの宮川大助・花子が選ばれた。このほど大阪市内で会見した2人は「思ってもみない賞」と感激し、大助(68)は花子(63)の感謝の言葉に涙で応えた。

 夫婦愛があふれた。花子は金びょうぶの前で大助に手を差し出すと「この場を借りて、私に漫才を授けていただいてありがとうございました」と語りかけた。大助は小さな目から涙をポロポロとこぼし号泣。「紫綬褒章は大先輩、神仏とあがめるような方々がもらうものと思っていた」と話した。

 花子は「今年は大・花にとって激動の年。たくさん“しょう”をいただきました。大助が脊柱管狭窄症、感染症、グラム陽性菌敗血症。最後にこんな素晴らしい賞をいただくなんて」と、大助の入院生活にかけて感謝を表した。

 結婚41年、これまでも花子の胃がんや大助の脳出血など大病を乗り越えてきたコンビを、今年はまた大きな病が襲った。大助が3月に腰部脊柱管狭窄症で手術。その後、感染症とグラム陽性菌敗血症で入院した。9月の復帰まで花子が1人で仕事をこなす中で、夫婦の絆はさらに強くなったという。

 花子は「自分の病気(胃がん)で漫才を辞めようと思ったが、お客さんも会社の人も待っててくれた。大助が(脳出血で)倒れて、これで2人の生活をと思っていたが、1人で舞台に立ってくれと言われた。今年、大助が倒れた時もセンターマイクを温めてと言われ、くじけそうになったが、大助に励まされた」と振り返った。

 仕事と家庭の区別さえないほどの猛練習で芸を磨いた2人。今後のお笑い界について花子は「男女コンビや夫婦コンビに期待してる。アドバイスもしたい。女性も漫才をやりやすい時代になったから」と期待を寄せた。

 大助も「夫婦コンビ、もっと出てきて欲しいね。チルチルミチルやったけ…?」と、お約束のボケを始めると、花子が「ぺこ&りゅうちぇるやろ!」とツッコミ。大助は「ああいうファッショナブルな2人が漫才師として出てきてもいいと思う。晩年は僕らみたいになってね」と、個性派モデル夫婦を“後継者”に指名していた。

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