白石容疑者「首吊り士」で自殺志願者と接触 座間9人切断遺体

ツイッターの画面
白石隆浩容疑者
2枚

 神奈川県座間市のアパートで9人の切断遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された無職白石隆浩容疑者(27)は、ツイッターで自殺志願者と連絡を取る際に利用していた複数のアカウントの一つを「首吊り士」と説明していることが2日、分かった。相手と連絡を取った後、個別に接触できる無料通信アプリのカカオトークやLINEでやりとりした疑いも判明。警視庁高尾署捜査本部は、SNSなどを駆使して女性を誘い出し、殺害を繰り返したとみている。

 「首吊り士」は9月に開設された。プロフィルには「首吊りの知識を広めたい」と記載。書き込みを見ると、練炭自殺について「ハッキリ言って苦しいです」とし、「つらさに直面している時に死なないと決意が鈍る。決意が鈍るといざ目の前に死が見えた時に恐怖が勝ってしまう」と自殺を勧めるような内容もあった。

 10月下旬から行方不明になった東京都八王子市の女性(23)も、自殺願望をほのめかすツイッターの投稿に対し、白石容疑者が「一緒に死のう」などと返信。その後に、無料通信アプリでやりとりしたとみられる。

 ツイッターでは「#」を付けた単語をハッシュタグと呼ぶ。これを付けて投稿すると、ほかの利用者がキーワード検索や閲覧が容易になる。捜査関係者によると、白石容疑者はこの機能を利用し、自殺志願の女性を物色するため「#自殺」で検索したり、投稿したりしていた可能性がある。書き込んだ履歴の一部は後から消去されていた。

 捜査本部によると、白石容疑者は9人の正確な名前や年齢を「知らない」と供述しており、現場の室内からも身元確認につながる所持品が見つかっていない。事件の発覚を防ぐため、投稿の削除や所持品の廃棄をしていたとみられる。

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