加賀まりこ、女優デビューのきっかけはあのレジェンドのスカウト「助けてあげたい」
女優・加賀まりこ(73)が4日放送のTBS系「サワコの朝」に出演し、劇作家、詩人など多彩に活躍した伝説の芸術家・故寺山修司さんにスカウトされたという女優デビュー秘話を明かした。
それは加賀が高校2年生の夏休み、「すごく困っていた寺山修司さんと篠田(正浩)監督がいて、その2人があたしをスカウトしたのね」という。
寺山さんは学校帰りの加賀に、タモリの物まねでも知られる青森弁で「あのね、とっても困ってんのね」と話しかけた。
既に歌人、俳人、脚本家として頭角を現していた寺山だが、加賀には「何者かも知らないおじさん」に見えた。「でもそんなに人の悪そうな2人じゃないので、お汁粉屋さんに入ったの。とつとつと、彼らが作ろうとしている映画のヒロインが決まると、あるところから横やりが入ってダメになる。もう素人を使うしかないみたいなところで、私に声がかかったわけ」と、スカウトした事情を説明されたという。
いきさつを聞いた加賀は「なんかかわいそうだな。この人たちを助けてあげたい」と同情し、帰宅して映画プロデューサーだった父親の加賀四郎さんに話したところ、「あなたで助けることができるなら、手伝ってあげたらどうだ」と賛成され、女優デビューを決めたという。
加賀は寺山さんと篠田監督の印象を「全然(詐欺だとは)思わなかった。素朴な感じが、ウチなんかにいるこじゃれた人たちと違って」と振り返っていた。