来年９月１６日をもって引退する歌手・安室奈美恵（４０）が８日夜、大阪市のあべのキューズモールでＦＭ８０２の公開生放送イベントに出演した。安室が９月２０日に引退表明して以降、公の場に登場するのは初めて。

　５０００人の観客が殺到し入場制限がかかった会場で、「安室ちゃん！」の大歓声に迎えられた安室は「こんにちは安室奈美恵です」とにこやかに挨拶。秋らしく、チャコールグレーの上着を羽織っていた。あまりの大歓声に「すごい緊張してきちゃいました」と語った。

　この日にベストアルバムを発売したことに「なんかうれしいです。ドキドキしちゃいました。気持ちを込めて作ったものです」と話した。

　ベストアルバムの制作過程を「昔ってこういう声だったんだと。今だから歌詞の世界観が分かり、楽しかったです。当時の自分には戻れないけど、バラードは今の自分の心境で歌えましたが、アップテンポは難しかったです」と振り返った。

　引退について直接触れることなかったが、観客やリスナーに向け「きょうは、ここに来られてうれしかったです。またコンサートでも楽しい時間を一緒に過ごしましょう」と呼びかけた。

　大型ショッピングセンターで行われたイベントは、事前に抽選で１０００人の優先観覧チケットが発行された３階エリアのほか、一般観覧可能な４階エリアにも数千人の観客が殺到。夕方には両階とも入場制限がかかった。若い女性グループが「すげえな奈美恵」と声をあげる一幕も。

　同局のＨＰでも「４Ｆ観覧フリーエリアは、すでに多数のご来場をいただきまして現在入場規制中となっております」と告知された。

　イベントが始まると、安室の姿がみえない会場後方の女性らが、手鏡を上方に掲げて観覧する姿も。

　会場外に入りきれなかったファンがあふれ、会場の声が漏れ伝わってくる下階なども観客で埋め尽くされ、会場内外に５０００人が集まった。

　安室は９日には大阪・ＦＭ　ＯＨ！の番組に生出演し、以降も１０日は名古屋、１１日は東京、１４日は札幌でＦＭの生番組に出演し、ラジオ行脚を行う。