TBSラジオ プロ野球中継から撤退「多様なニーズに応える」と社長

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 TBSラジオが29日、来季2018年にナイター中継から撤退すると発表した。東京・赤坂の同局内で行われたTBSテレビなどとの合同の定例社長会見で、入江清彦社長が「TBSラジオは開局の翌年1952年からプロ野球ナイター中継を六十数年にわたってお届けしてまいりましたが、今年度2017年度をもって終了することにいたしました」と明かした。

 AMラジオ局では、プロ野球のシーズン中は夜の時間帯をナイター中継を軸にした編成にすることが一般的で、異例の決断と言える。その反面、同じカードを複数の局が共通して放送することもあった。こうした状況を踏まえ「リスナーの多様なニーズ答える」ことを理由にナイター中継から撤退。「新しいレギュラー番組を開発・編成し、今ラジオを聞いていない新規リスナー獲得を強く目指すことを選択しました」と語った。

 日本シリーズ、クライマックスシリーズのような注目度の高い試合についても「言い切れませんが、その(中継する)態勢もとれなくなっていますし、いいとこどりをするのはどうなのかと思います。TBSラジオとしては、プロ野球中継は選択しないということになると思います」とし、プロ野球公式戦すべてを中継しない方針だとした。

 同局は2010年にデーゲームが増えたことを理由に土日に野球中継を行わなくなった。入江社長は「そのあたりから、同じカードを同じエリアで横並びで放送するのはラジオのマーケット拡大、TBSの選択肢としてどうなのか、という疑問を持って議論をしていたのは事実です」と数年間検討し続けていたと明かした。

 TBSラジオのナイター中継は「エキサイトベースボール」のタイトルで親しまれている。ネットワーク各局にはプロ野球球団が本拠地を置く地方局もあり、制作で協力していけるかどうか「最終的に調整していく」とした。プロ野球をはじめとするスポーツニュースを取り扱う番組はまったく制作しないというわけではなく、例えばプロ野球選手が出演するバラエティー番組を放送する可能性などはありえるとした。

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