流行語大賞「忖度」 受賞者はまんじゅうの会社社長という苦肉の策
今年話題になった言葉に贈られる「ユーキャン新語・流行語大賞」が1日、発表され、年間大賞には「インスタ映え」と「忖度」が選ばれた。トップテンにはブルゾンちえみの「35億」、将棋棋士で現在はタレントとしても活躍する加藤一二三の「ひふみん」などが選ばれたが、ともに都内で行われた表彰式を欠席。例年に比べ、地味な印象がぬぐえないイベントとなった。
年間大賞の「忖度」は、首相官邸の意向を役人がおもんぱかったと指摘される森友、加計(かけ)学園問題を象徴する言葉。受賞者は役人…ではなく、大阪で「忖度まんじゅう」を商品化した会社の社長という“苦肉の策”だった。
会場は顔を見ても「誰?」の反応。株式会社ヘソプロダクションの稲本ミノル社長は「大きな忖度をしていただいて、ありがとうございます。日本文化を表すステキな言葉。大事に使っていきたいと思います。時事ネタはこれで終わりにして、クスッと笑える商品を考えられたら」と笑わせたが、人選の苦しさは否めなかった。
選考委員の女優・室井滋(57)は選考過程について「どなたに来ていただくのかも難しい問題で、この言葉でどなたに来てもらおうと悩むこともありました」と苦しい状況だったことを明かしていた。