はしだのりひこさん死去、72歳 10年前からパーキンソン病、車椅子で闘病生活
「帰って来たヨッパライ」などのヒットで知られる「ザ・フォーク・クルセダーズ」のメンバーだった歌手のはしだのりひこ(本名・端田宣彦)さんが2日午前1時16分、京都市内の病院で死去した。72歳。京都市出身。
関係者によると、死因はパーキンソン病。約10年前から闘病し、車いすで療養生活を送っていた。最期は親族と音楽仲間にみとられたという。近年は白血病を患っていたという情報もある。
同時代に活躍した岡林信康(71)、杉田二郎(71)らとともにフォーク世代を代表する1人が旅立った。
長らく表舞台から遠ざかっていたはしださんは、今年4月に京都市内で行われた、きたやまおさむ(71)、杉田らフォーク仲間らによるコンサートにサプライズゲストとして登場。フォークルメンバーのきたやまと約45年ぶりの共演を果たした。
当日は、1968年に結成し、杉田もメンバーだった「はしだのりひことシューベルツ」時代のヒット曲「風」を歌唱。車いす姿も元気な様子を見せていたが、約1カ月後に入院し、その日が最後のステージとなった。
はしださんは、きたやま、故加藤和彦さんらが結成したクルセダーズに67年に加入。「♪おらは死んじまっただ」で知られ、オリコンの調査開始後初のミリオンセールスとなった「帰ってきた-」や「悲しくてやりきれない」などのヒットを飛ばした。「-シューベルツ」を経て「はしだのりひことクライマックス」を設立。ここでも71年に「花嫁」がオリコン1位を記録し、同年のNHK紅白歌合戦に出場した。
「風」「花嫁」は、はしださんが曲を手掛けた。ぬくもりを感じられるメロディーは、人々の心に深く刻まれている。