はしだのりひこさん 亡くなる10日ほど前に奇跡のギター演奏
2日にパーキンソン病のため72歳で亡くなった、フォークグループ「ザ・フォーク・クルセダーズ」のメンバーだった歌手、はしだのりひこ(本名・端田宣彦)さんの通夜が5日、京都市伏見区内で営まれ、ミュージシャン仲間ら約400人が参列した。
はしださんが高校時に最初に組んでデビューしたバンド「ドゥーディ・ランブラーズ」の田平義昭さん(73)と、藤原洪太さん(72)は、亡くなる10日ほど前に見舞った。藤原さんが、はしださんの楽曲「祇園の鳥居」をギターで演奏。喜んだはしださんはベッドの上で「貸してくれ」とギターを手にし演奏を始めたという。かなり衰弱しており、2人は「看護師さんが『奇跡が起こった』と驚いていた」と振り返った。
約20年前からパーキンソン病と闘い続けたはしださん。今年5月には急性骨髄性白血病を患った。元マネジャーの田所資裕さん(63)は「のりさんは闘う人でした」と、急性骨髄性白血病を発症した際も「わしは戦う」と抗がん剤治療を受けたことを明かした。
祭壇には愛用のギターや手書きの歌詞カードなどが並べられ、「風」「花嫁」「悲しくてやりきれない」などの楽曲が流された。