女優の黒木華（２７）がこのほど、横浜市内で主演映画「日日是好日（にちにちこれこうじつ）」（１８年公開）の撮影に臨み、デイリースポーツに、“師匠”樹木希林（７４）から女優魂を盗むことを宣言した。劇中では茶道の師匠と弟子という間柄。張り詰めた静寂の中での緊張感あふれる現場で、黒木は「見て学ぶ」と大先輩女優の演技に熱視線を送っている。

　劇中で師匠と弟子を演じた２人は、女優としてもまるで師弟のようだった。現場では樹木の演技や行動をしっかりとチェックしているという黒木。肩肘張らず、役の人物そのもののように見える樹木の姿に「かっこいい女優さんです。わたしもかっこよくなりたいです」とほれぼれした。

　樹木の演技に対しては「お芝居にご自身の美学のようなもの」を感じるという黒木。

　樹木は「わたしがアドバイスをもらいたいくらい」と持ち上げたが、黒木は「ご一緒できて光栄です。見て学ぶっていう感じですね」と語った。劇中同様“師匠”の一挙手一投足を見つめ、演技の神髄を吸収しようとしている。

　映画はエッセイスト・森下典子氏（６１）の自伝的作品「日日是好日－『お茶』が教えてくれた１５のしあわせ－」が原作。いとこの美智子（多部未華子）とともに武田先生（樹木）の茶道教室に通い始めた女子大生の典子（黒木）が、茶を通して成長する姿を描く。

　樹木は、黒木を「優れた役者だなと思います。こういう役者さんが増えるのはいいことですよね」と絶賛。続けて「せっかく大森（立嗣）監督だから、脱ぐシーンでもあるかと思って楽しみにしてたのに、無いじゃない。観客動員どうかなー」とボヤき、黒木を苦笑させた。

　黒木へ伝授したいものを尋ねられると「美貌ですね」と即答しニヤリ。若手女優ではトップクラスの実力を持つ黒木だが、トークでは大ベテランが一枚も二枚も上手だった。