安室奈美恵 最後の紅白、純白ドレスで万感唱「ありがとう」
大みそか恒例のNHK「第68回紅白歌合戦」が31日、東京・NHKホールで行われ、白組が優勝した。今年9月16日をもって引退する安室奈美恵(40)は、特別出演枠で「Hero」を披露した。2003年以来、14年ぶりで最後となる紅白では、25年間の歌手人生を振り返るVTRが映し出された。思い出の番組で熱唱した安室は「私らしく引退の日を迎えたいと思います」などとファンにメッセージを送った。
安室が紅白ラスト唱を美しく決めた。
安室が登場する前には14歳だった1992年からの活動を振り返るVTRが映し出された。映像がスタジオに切り替わり、純白のドレスを着た安室が登場。総合司会の内村から呼びかけられ「こんばんは」と笑顔を見せた。
25年の軌跡の感想を求められ「とにかくいろいろ経験させて頂いて、充実した25年間になりました」とコメント。歌唱曲の「Hero」について「目標を持って、目標に向かってがんばっている人のために作っていただいた楽曲です」と緊張気味に説明した。
歌唱前には全国のファンに向けてメッセージを送った。「来年(18年)の9月に引退します。私らしく引退の日を迎えたいと思います。応援よろしくお願いします」と語ると、静かに目を閉じた。
最後の紅白の晴れ舞台は、NHKホールではなく同局内最大級のスタジオからのパフォーマンス。リハーサルも極秘で行い、鉄のカーテンを貫いていた。四角いオブジェが並ぶシンプルなセットで魂の「Hero」を歌い上げた。
歌い終わると、ホッとした表情を見せた。マイクに入る声での言葉は無かったが、手を胸に当てて何度も「ありがとう」。次第に感極まり、目に涙が浮かんできた。涙はこぼさなかったが、表情はやり切った充実感があふれていた。
安室は今後、2月から5大ドームツアーをスタートさせる。ツアーへの申し込みは実に404万を突破。ツアーのセットリストを決める楽曲投票には273万の票が集まった。歌姫の引退ロードは華々しいものになる。