海老蔵長女・麗禾ちゃん、新橋演舞場に初出演 初のセリフ付き演技
歌舞伎俳優・市川海老蔵(40)の長女・堀越麗禾(れいか)ちゃん(6)が3日、東京・新橋演舞場で初日を迎えた「初春歌舞伎公演」の「通し狂言 日本むかし話」の幼少かぐや姫役で同劇場に初出演した。過去に舞台への出演経験はある麗禾ちゃんだが、初のセリフ付きの役を臆することなく演じ切り、3分強の出番で1400人の観客を沸かせた。
愛らしいピンクの着物が舞台に映えた。竹林が割れて登場したかぐや姫に、弟・勸玄くん(4)も見守る客席から「成田屋!」の声が何度も掛かった。髪飾りをつけた麗禾ちゃんは「私の名前はかぐや姫。おじいさん、どうか私を育てて下さい」「動物たちに守られて、救ってくれる方をお待ちしておりました」とはっきり言い切った。
これまで2014年3月に熊本・八千代座で行われた「市川海老蔵 古典への誘い」、17年6月に東京・シアターコクーンで行われた「ABKAI~石川五右衛門 外伝~」に出演経験があるが、それぞれ登場のみと通行人役だった。セリフ付きの演技はこの日が初めてだったが、そうとは思えない堂々とした役者ぶりだった。
セリフが終わった後も見せ場があった。舞台中央で、レッスンした日本舞踊の成果を発揮。琴の音色が響く中、左手、右手を順に上げ、美しく舞った。照らされたスポットライトが徐々に消えゆくと、万雷の拍手が起こった。
劇中で麗禾ちゃんとの絡みはなかった海老蔵だが、カーテンコールの最後に手をつないで登場し、会場を沸かせた。また、無事に出番を終えた愛娘について、ブログで「麗禾 感動しました。良く出来たと思います。おつかれさま」と大量のハートの絵文字とともに思いをつづった。
この日、麗禾ちゃんが登場する直前の劇場ロビーでは、観客が「麗禾ちゃんは…」とひそひそ話をするなど、注目度も抜群。初日に満点スタートを切った6歳は、海老蔵譲りの度胸と愛きょうで初春の演舞場を彩る。