「孤独のグルメ」健闘 ラストの生放送で紅白など裏番組情報…粋な演出
昨年大みそかに放送されたテレビ東京の人気ドラマ「孤独のグルメ 大晦日スペシャル~食べ納め!瀬戸内出張編~」(後10・00~11・30)の平均視聴率が4・6%だったことが4日までに分かった。
同時間帯にTBS系で放送された「KYOKUGEN」の3部(後10・15~、4・0%)、4部(後11・00~、2・2%)を上回る数字を記録するなど、健闘。放送前から注目を集めた生放送部分では、裏番組が気になる視聴者のために、各局ごとの情報を織り込むという、画期的な演出でも反響を呼んだ。思わずクスッと笑った視聴者も多かったのではないだろうか。
ドラマのラスト部分。大みそかの夜、広島から急きょ成田に戻った井之頭五郎(松重豊)が年越しそばを食べようと入ったそば屋から、生放送に切り替わった。ここで、店内にいた男女が、ちょうどその時刻に放送しているテレビについて話し始めるのだ。女はスマホでワンセグ視聴中のようだ。
男「今、紅白歌合戦ってどうなってんの?」
女「今ちょうど、桑田佳祐出てきたとこ」
男「ボクシング(※TBS)、どうなってんの?」
女「田口判定勝ち」
男「RIZIN(※フジ)は?」
女「RENA負けちゃったね~」
男「テレビ朝日」
女「なんかクイズやってるよ」
男「ガキ使(※日本テレビ)は?」
女「蝶野君のビンタ待ち」
男「テレ東は?」
女「テレ東は……これなんだろ?…大食い的なの…」
男「ふぅ~ん」
五郎(つぶやく)「この時間に大食い…ふぅ~ん」
この場面は午後11時20分ごろから21分にかけてで、実際には紅白で桑田が姿を見せるのは22分だったが、ほぼリアルタイムで裏番組の情報を視聴者に提供する懐の深さをみせた。
民放の裏番組はほかに、フジのRIZINが3部6・2%、4部4・3%。テレビ朝日の「くりぃむ VS 林修!超クイズサバイバー」の3部が4・9%。日本テレビの「ガキの使い」2部が16・3%だった。(数字はビデオリサーチ日報調べ、関東地区)。