ＮＨＫは５日、昨年の大みそかに放送した紅白歌合戦で、報道各社に提供した安室奈美恵の歌唱写真について、事実関係に偽りがあったことを発表。謝罪した。

　紅白本番当日、安室の出番後に前日３０日に行ったリハーサル時に撮影した写真を、本番時に撮影したものと説明して各社に提供した。担当した広報担当者は、本番で安室の撮影がＮＧで写真がリハーサル時のものであると認識していたが、本番での歌唱を見てリハと衣装や装飾品、ライティングなどに違いがないことを確認。「本番のものと言っても大丈夫だと判断した」（ＮＨＫ）と、そのまま配布したという。

　提供の際に写真データの撮影記録から「前日のリハのものではないか」と指摘を受けた際も「本番のもの」と誤った説明をしていた。年明けの４日に提供した各社から「データは３０日だった」との指摘を受けたＮＨＫが調べ、判明した。

　安室は、会場のＮＨＫホールとは別の局内のスタジオから生中継となった。リハーサルを含め非公開となったため、マスコミ各社にはＮＨＫ広報によるオフィシャル写真の提供となっていた。その写真撮影に関しても安室の所属事務所から２９、３０日のリハーサルでの撮影はＯＫが出ていたが本番はＮＧだった。

　ＮＨＫは「今後は二度とこのようなことが起きないよう指導、教育を徹底していきたい」と語った。