「はれのひ」騒動 振り袖詐欺か 被害額は数千万円に 資金繰りの厳しさ示す証言も
振り袖の販売・レンタル業者「はれのひ」(横浜市)が突然営業を取りやめ、成人の日に晴れ着を着られない新成人が相次いだ問題で、神奈川県警などに計約380件の相談が寄せられていることが9日、分かった。同県警によると、代金を支払ったのに振り袖を受け取れないなど1人当たり約30万円の被害が多く、総額は数千万円に上るとみられる。県警は詐欺容疑を視野に経営状況などを調べる。
横浜市は9日、市消費生活条例に基づく立ち入り調査のため、同市中区の本社や店舗を訪れたが、従業員らが不在で実施できなかった。
はれのひと取引があったリース会社の関係者は、「昨年8月ごろ、はれのひ幹部が『資金繰りが厳しい』と話していた」と証言。昨年11月と12月の分のコピー機などのリース代金が未納になっていると明かした。同幹部は「成人式後には会社を持ち直せる」とし、年末には「1月になれば代金を支払う」と話していたが、12月25日か26日ごろ以降は連絡が取れないという。