さよならドキンちゃん ばいきんまん涙絶叫「バイバイキ~ン」鶴ひろみさんお別れの会
人気アニメ「それいけ!アンパンマン」のドキンちゃんなどの声を務めた声優・鶴ひろみさん(享年57)のお別れの会が13日、東京・青山葬儀所で営まれ、声優・野沢雅子(81)、中尾隆聖(66)、歌手の荻野目洋子(49)ら約400人が参列した。鶴さんは昨年11月に車で首都高を走行中に大動脈剥離を起こし死去。ばいきんまん役として、30年近く鶴さんと共演した中尾は涙ながらに、「ドキンちゃん、バイバイキ~ン」と絶叫して別れを告げた。
鶴さんが演じてきたドキンちゃんや「ドラゴンボール」のブルマのパネルが飾られた祭壇を前に、ばいきんまんの叫びが悲しく響いた。
発起人の一人である中尾は、紫色のバラなど約4000本の花に彩られた鶴さんの遺影と対面すると、「突然でびっくりしています。信じられません」と弔辞を読み始めた。先日、「アンパンマン」仲間と故人を囲む会を行ったことを明かし、「みんな怒っています。30年も一緒にやってきて何にも言わずに逝っちゃうなんてひどい。寂しい」と急死を受け止められずにいた。
鶴さんとは、1988年に日本テレビ系で始まった「-アンパンマン」で長年コンビを組み、「ドラゴンボール」でも、敵のフリーザ役で共演していた。
「『ばいきんまん、これ持って来て』と書いてあるセリフを『ばいきんまん、これ持って来な』と言ってましたね。ドキンちゃんらしくて大好きでした」と懐かしみ、「ばいきんまんは後半はパシリ。ドラゴンボールでもブルマにディスられた。どちらのキャラクターも彼女が作り上げた」と鶴さんの芝居をしみじみと思い返した。
最後は「一緒によく言ったセリフ、息を合わせて言ってくださいね」と呼びかけ、「ドキンちゃん、バイバイキ~ン」と涙の絶叫。ばいきんまんが去り際に放つおなじみのセリフで別れを告げ、会場の涙を誘った。