伊集院静氏、セカオワSaoriに転身のススメ「世界が終わることもありません」
第158回直木賞の選考会が16日、都内で行われ、ロックバンド「SEKAI NO OWARI」のSaoriこと藤崎彩織(31)の小説家デビュー作「ふたご」は落選し、門井慶喜氏の「銀河鉄道の父」が選ばれた。選考委員を代表して会見した作家の伊集院静氏は、選考過程を「圧倒的に門井さんで(投票の)7割を占めてました。あとの4作品は1軍半で横並びでした」と説明した。
「ふたご」については、体験をベースにしていることから「初めてなので、小説の形としては完成度が足らない。一部の選考委員からは、事実が書かれてると(指摘があった)。物語はウソ、作り事はキレイに見えるけど、真実を書くとあいまいになって、分かりづらくなる」と、否定的な意見もあったことを明かした。
一方で「最初に書かれた作品としては才能があって感性もいい」と評価し、「過去の小説に出会い、小説がいかに面白いか気付かれたらとんでもない作家に成長するかも」と期待。「作家の方が生活しやすいですからね。解散とかありませんし、“世界が終わる”こともありません」と、ジョーク交じりに本格転身を勧めていた。