夏木陽介さん死去 親友・山川健一氏追悼「太陽のように照らし暖めてくれた」
俳優の夏木陽介さんが14日、都内で亡くなったことが19日、分かった。81歳だった。夏木さんの公式ブログで、友人で作家の山川健一氏が明かした。ブログによると夏木さんの死因は腎細胞ガンとつづられている。夏木さんは70年代の大ヒットドラマ「Gメン’75」などに出演。ラリードライバーとしても活躍した。
夏木さんの訃報を報告したのが長年友人だった作家の山川氏。夏木さんの公式ブログに「夏木陽介氏が逝去されました」のタイトルで代筆し、「夏木陽介さんのブログで、こんな報告をすることになろうとは、思ってもみませんでした」と報告。「ぼくもまだぼう然としておりますが、多くの人々に愛された夏木陽介さんの最期を報告しなければと思い、この文章を書き記すことにしました」と、ブログにつづった理由を明かした。
夏木さんは肺炎のため10月に入院。すぐに退院したことから、10月28日に行われるクラシックカーラリーに参加したいと話していたという。山川氏はそのレースにナビゲーターとして一緒に参加予定だったが、体調を心配し「強く止めた」という。
その代わりに山川氏は11月13日に都内のレストランで車仲間を集めたパーティーを企画。その夜、夏木さんから「あの集まりは健ちゃんなしには始まらない!楽しい時間でした。有り難う。また近々、時間ができたら会いましょう。よろしく」というメールが届いたという。
夏木さんは11月に容体が急変し、再び入院することになるが、12月3日に山川氏が見舞いに行くと「歩けない状態で、しかし意気軒昂で冗談を飛ばし笑ってました」と元気そうな様子。だが山川氏が帰宅すると「年年歳歳花相似たり歳歳年年人同じからず、ではありませんが辛く感じる事もあります。いつまでも同次元でいて下さい」のメールが届き、これが山川氏にくれた夏木さんの最期のメールになってしまったと明かした。
「長い付き合いで、夏木さんがこんな弱音を吐くのはこれが最初で最後です。自らの死を、初めて意識したのかもしれないと今は思います」と振り返り、ブログの最後には「この地上に夏木陽介がいないなんて、信じられない」「夏ちゃん、あなたはぼくの最高の先輩にして最愛の親友で、太陽のように周囲を照らし暖めてくれていた。ありがとうございました」と呼びかけていた。