30歳はグラドルの曲がり角?鈴木咲が打ち明けるラストDVDのワケ
グラビアアイドルの鈴木咲(30)が昨年10月、ラストDVDと銘打った「SAKI」と、同題のセカンド写真集を発売した。
グラドルとしてはハンディーであるはずの「貧乳」(鈴木)をあえてセールスポイントにする逆転の発想で、ツイッターのフォロワーは13万人近く、DVDも「12~3枚」(同)をリリースするなどグラビア界で存在感を示してきた鈴木に「ラスト」と銘打った理由を聞くと、グラドルにとっての転機が浮かび上がってきた。
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鈴木は「DVDってめちゃめちゃ体力を使うお仕事で、『もう体力の限界です』って」と、「ラスト」の訳を話し始めた。
「ムービー撮って写真撮ってを繰り返すんですが、今までは全部、朝から撮って終わりが23時とかばかりで、それが3日間とか続くので。常に笑顔を作らなきゃいけないんですけど、疲れてくると顔も疲れてきちゃうので、顔が夜中の撮影に耐えられなくなりました。1日目で夜の撮影はもう疲れてて、次の日まで疲れが残っているので、ハキハキした顔が続けられなくて。嫌な話ですけど。次の日に7時集合とかで撮影があると3~4時間くらいしか寝られなくて、コンディションが整わないことが増えてきたので。そんな状態ならすっぱりDVDはお休みして」
キャリアは今年で14年になる。DVDの撮影は「最初っから体力的にしんどかった」というが、若い頃は「1時間でも寝たら、もう顔はスッキリ」と、回復も早かった。
「30歳を機に、もっと衰えるだろうし、労働環境に年齢が追いつかなくなってきた。あと、30歳というのが、何かを始めるにも休むにしても区切りがいいですよね。23歳とか24歳だと、理由がないとやめられなくなるから」
今回のDVDも写真集も、鈴木にとっては初の海外ロケとなるバリ島での撮影だ。
「周りの新人の娘とかがみんなバリやタイに行ってて、私は新宿御苑や千葉。『なんで私はずっと行かせてもらえなかったんだろう?』って。やっと連れてきてもらえたな、やっとみんなが言ってた海外撮影というものができたなと。いい思い出ができました」
ラストDVDと銘打ったからこそ、海外ロケが可能になった面もあるという。
「ラストなので、海外に行かせてくれって(メーカーと交渉した)。最初、北海道みたいな話があったんですけど。どっちがいい?って。最後も海外に行かせてもらえず終わりましたっていうのと、ラストで行きましたよっていうのと、どっちも面白いねという話をしたんですが、時期的にバリの方が撮りやすいかな、みたいな。あとはたぶん、私の前に他の娘も同じ撮影隊で同じバリ島で撮っていて、先方もたぶんやりやすかったと」
2015年に初の写真集を発売した時は、キャリア11年という苦節ぶりと、グラドル冬の時代、出版不況のご時世で実現させた快挙が話題を呼んだ。
2冊目については「正直30歳を過ぎてから3冊目を出せるかっていったら分からないので、写真集も覚悟的にはこれがラストチャンスぐらいかなという気持ちで臨んでいて。とても強い意志がありました」という。
「衣装も『素の私』を全体のテーマにしようって言っていたので、ほぼ自腹で10数万円ぐらい買って行って。下着でも写真集映えするのは1~2万円するんですが、そういうのも全部買って。色も考えて色違いで買って。身銭を切ったぐらい、めちゃくちゃ気合入ってやりました」
撮影が終わっても、自らこだわりの制作作業を続けた。
「普通は編集の方に構成を任せるんですけど、こだわらせてくれって、友達と一緒に構成も並びも考えて。私は胸がないのを売りにしていて、胸がないのが好きなファンの方がいると思うので、そこがキレイに見えるのは気にして。ホントの胸の形が分かるショットとか、けっこういろいろとこだわってやっています。『この写真はここを見せたいから、中心線がここに来ちゃうと見せられないからちょっと余白を作ってずらして載せてくれ』とか、そういうのも全部決めて。めちゃくちゃ時間と根気がかかった力作の、こん身の一冊ができましたね。編集の方に無理言っちゃって、本当に申し訳なかったなと」
DVDこそラストだが「グラビアはずっと続けたい。ファンの方が『まだいいよ』って言ってくれるうちはやれたらいいかな」という。もっとも、「『大仁田厚的なものはあるかもしれないね』って言ってましたけど」と、意味深なセリフもいたずらっぽく口にしていた。