桂文枝、公金投入の神戸「喜楽館」命名に「愛人介在」疑惑報道…NPO「説明責任ある」
兵庫県と神戸市から計1億円の助成金を受け、神戸・新開地に今夏開場予定の演芸場「神戸新開地・喜楽館」の名称選考を行った上方落語協会の桂文枝会長(74)が、一般公募による名称決定過程に、自身の知人女性を介在させたとする疑惑を22日発売の「週刊現代」が報じた。
同演芸場の運営を担い、文枝と名称選考を行った「新開地まちづくりNPO」は、報道を受け「説明責任がありますので、報道内容と事実関係を確認し、23日に対応させていただきたい」と回答した。
「週刊現代」は「桂文枝が愛人に口止め」「上方落語の殿堂を巡る『ヤラセ事件』」のタイトルで、知人女性の証言を基づき、文枝が演芸場の公募時に、女性に「喜楽館」の名称で応募させたうえで、これを採用し、女性が「命名者」になった旨の疑惑を報じている。
同NPO事務局によると、昨年3月から行った名称公募には1046通の応募があり、文枝とNPO理事長の2人で選考を行ったという。昨年8月の名称発表会見ではNPO理事長が、文枝が「喜楽館」を希望したため「私は同意した」と説明。「命名者は神戸市の女性」としていた。
NPO事務局は、命名者は非公表で、「喜楽館」と応募した5人から1人を理事長が選ぶことにしていたとしたうえで「経緯を確認する」とした。
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「喜楽館」は4年前に、新開地が日本有数の歓楽街だった時代のにぎわいを取り戻そうと、地元が上方落語協会に協力を求め構想がスタート。暗礁に乗り上げたこともあったが、地元の粘りで、兵庫県と神戸市から建設費用助成の協力を取り付け、昨年3月に悲願の劇場建設を発表。
同8月の劇場起工式に合わせて名称が「喜楽館」に決まったと発表し、会見には兵庫県知事、神戸市長も出席。知事が記念の俳句を詠むなど、盛り上がっていた。