山中伸弥所長 辞職も含め「検討したい」 京大iPS研論文不正
京都大は22日、京大iPS細胞研究所の山水康平特定拠点助教の論文に捏造(ねつぞう)と改ざんがあったと発表した。人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って脳の構造体を作ったとの内容で、主要な図6点全てに不正があったと認定した。同研究所の山中伸弥所長は京大で記者会見し「非常に強い後悔、反省をしている」と謝罪した。
大学側の調査に山水氏は「論文の見栄えを良くしたかった」と説明したという。今後、山水氏ら関係者を処分する。山中所長は所長を辞職するかに関し「その可能性も含め、どういう形が一番良いのか検討したい」と話した。
論文は昨年2月、米科学誌ステム・セル・リポーツに掲載されたが、京大は「論文の根幹をなす部分で、重要なポイントで有利な方向に操作されており、結論に大きな影響を与えている」と論文撤回を求めた。