藤井四段が史上初の中学生五段に
将棋の藤井聡太四段(15)が1日、東京・将棋会館で行われたC級2組順位戦9回戦で梶浦宏孝四段(22)を破り、9戦全勝で来期のC級1組への昇級が確定。規定により、同日付で五段に昇段し、史上初の中学生五段となった。
対局は梶浦四段の先手で始まり、相掛かりの戦型から角を交換。序盤は梶浦四段の仕掛けが奏功し、劣勢とみられていた藤井四段だが、中盤から終盤の入り口にかけて、1手に1時間以上を要する長考から機敏な反撃を展開。形勢をひっくり返すと、最後は得意の終盤力を発揮して勝ち切り、四段昇段からわずか488日で五段となった。
藤井四段のこの日の“勝負メシ”は、昼食には勝利に向けて験を担いだのか、カツカレーと生卵。夕食は一転、好物の麺類であるざるそばを選択した。対局中には再三、相手方の後方まで移動し、逆側から盤面を見る場面があった。
過去には加藤一二三・九段(78)が、藤井四段の15歳6カ月を上回る史上最年少での15歳3カ月でC級1組に昇級し五段に昇段。昇級が決定した時点では中学生だったが、当時の規定は同年の4月1日をもって昇段となっていたため、実際には高校1年生での昇段だった。