いときんさん通夜 メンバーがファンに涙の誓い「いときんとTENNの思い引き継ぐ」
1月31日にがん性心膜炎のため38歳で亡くなった、ヒップホップグループ・ET-KINGのリーダー、いときん(本名山田祥正=やまだ・よしまさ)さんの通夜が3日、大阪市阿倍野区の斎場で営まれ、グループのメンバーや、芸能界の友人、ファンら約1000人が参列した。
14年9月に急死したメンバーのTENNさんを送った時と、同じ場所だった。
メンバー5人は通夜に区切りがついた午後9時に、大勢のファンが集まった斎場の前に並んで、参列に感謝。コシバKEN(37)が代表し、涙をこらえながら「いときん、そしてTENNの思いを引き継いで、僕たちは、僕たちにしか歌えない曲を、ずっと歌い続けます。見ていてください。また曲を耳にした時には、彼らを思い出してやってください。最高の男たちです。それに負けないように俺たちも毎日、進んでいきます」と誓った。
ファンからは、すすり泣きも漏れた。深々と頭を下げた5人に「がんばれ」の声援が飛んだ。
いときんさんは昨年8月に、ステージ4の進行性の肺腺がんを患っていることを公表。闘病しながら楽曲制作を続けていた。祭壇の遺影は、昨年12月28日に、最後に出演したライブで熱唱している写真が使われた。
斎場の前には記帳台が設けられ、ここにも、いときんさんの遺影や、ステージ衣装の法被、トレードマークのハットなど愛用品が並べられた。メンバー7人で活動していた当時のライブ映像もモニターで上映された。
TENNさんが亡くなった当時、葬儀でいときんさんは「何寝てんねん。はよ、起きな」「お前の分まで…。わしら一生懸命、この6人で音楽をやっていく」と語りかけていた。その思いは、病と闘い続けた後に、かなわぬものとなり、深い悲しみに包まれた。