漫才トリオ「レツゴー三匹」のレツゴー長作（本名・永原誠）さんが１日午後８時３５分、肺がんのため死去したことが４日、分かった。所属事務所が発表した。７４歳。岡山県出身。

　「じゅんでーす」「長作でーす」「三波春夫でございます」。３人の掛け合いで一世を風靡（ふうび）したトリオが、１４年に死去した逢坂じゅんさん（享年６８）に続き、長作さんまで天国に旅立った。活動休止状態のまま、ついに“一匹”になってしまった。

　長作さんは、１９６４年に松竹新喜劇に入り、１９６９年１０月に「レツゴー三匹」加入。じゅんさん、正児（７７）との３人体制となり人気を集め、昭和のお茶の間を楽しませた。

　所属事務所によると、１６年３月末より入退院を繰り返していた。進行性の肺がんで、昨夏過ぎからは抗がん剤や放射線治療が効かなくなり、同１２月中旬より緩和ケアを行っていたという。関係者によると長作さんは「頑張って治すから」と再び舞台に立つことを目指し治療にあたっていたというが「体力的にもしんどくて実現できなかった」と肩を落とした。１日に家族にみとられ、大阪市内の病院で亡くなった。

　最後の舞台は１６年３月末に出演した道頓堀角座のステージだった。近年は俳優としても活躍していたが１７年には出演予定だった舞台を降板していた。関係者によると「１６年３月末のステージを最後に治療に専念していた」という。

　通夜、葬儀は親族のみで執り行ったが、ひつぎには友人からの手紙や老眼鏡、三味線、漫才台本などが納められたという。故人の意思により、お別れ会などは予定していない。