藤井五段 昇段後初勝利…杉本七段との師弟対決も決定「全力を尽くしたい」
中学3年生の最年少棋士・藤井聡太五段(15)が5日、関西将棋会館で行われた王将戦一次予選で南芳一九段(54)を破り、五段昇段後初勝利を飾った。また、この日の勝利で、同棋戦の次局で公式戦で初めて、師匠の杉本昌隆七段(49)と対局することも決まった。
藤井五段にとって昇段後初の対局となった。これまでの藤井五段の対局での最長手数は昨年7月の三枚堂達也六段(24)戦の219手だったが、この日は230手で決着する大激戦となった。対局を終え、藤井五段は「仕掛けられたあたりから形勢を損ねてしまった。かなり苦しい時間が続いた」とぼうぜんとした様子で大逆転となった将棋を振り返った。
また、王将戦の2回戦では杉本七段と対局する。「対局に臨むからには全力を尽くしたいと思います」と決意を語った。関西将棋会館を訪れていた杉本七段は「公式戦で対局できるのは弟子の成長を実感できるひとときだと思う」と話し、「対戦するまでは非常にうれしい気持ち」と胸中を明かした。