イーストウッド監督「今までとは違う手法」 惨事防いだ3人が本人役で主演
クリント・イーストウッド監督(87)が5日(日本時間6日)、米カリフォルニアのワーナー・ブラザース スタジオで行われた最新監督作品「15時17分、パリ行き」(3月1日公開)のワールドプレミアに出席し、日本のファンにメッセージを送った。
世界各国からマスコミが訪れる中、取材をしているのが日本のカメラと気づいたイーストウッド監督は「日本のファンにもぜひ、映画を楽しんで見てもらいたいね。これまで色んな場所で映画を作ってきたけど日本を舞台にした作品(『硫黄島からの手紙』)もあるよね。この映画はいままでとは違う手法を取っているんだよ」とアピールした。
映画は2015年8月21日に554名の乗客を乗せたアムステルダム発パリ行きの高速列車で実際に起きた事件が題材。イスラム過激派の武装した男が、乗客全員をターゲットにした無差別テロを企てる中、勇敢に立ち向かい、惨事を未然に防いだ3人の若者を主人公に描いている。
3人の若者は、俳優ではなく、それぞれ本人が演じるという異色の作品。列車の乗客役も実際に乗車していた人々が起用されており、ドキュメンタリーとフィクションの間にあるような作品になっている。
イーストウッド監督は「大きな英雄劇で、すべて真実(リアル)だし、信念もあるし、われわれが知らない事がたくさんあって、ぜひ皆が知るべきだと思ったんだ」と映画化に踏み切った理由と、独特の手法をとった意味を語った。