横山剣&IKURA、30年以上の交友を語る【前】「IKURA君の店で車を…」
クレイジーケンバンド(CKB)の横山剣と小野瀬雅生が、ムーンドッグスのIKURA率いるファンキースタイルと合体した「Crazy Ken & Ikura feat.Masao Onose with FUNKEE STYLE」が14日、神戸新聞創刊120周年記念イベントの一環として、神戸チキンジョージでライブを行った。
キャリアの長いIKURAだが、神戸でのライブはアマチュア時代からオファーがあったものの、意外にも初めてだという。
横山とは1983年以来の付き合いとあって、ライブでは横山がクールス時代に作りムーンドッグスがカバーしてヒットさせた「シンデレラリバティ」や、「せぷてんばぁ」「昼顔」「タイガー&ドラゴン」「GT」といったCKBでおなじみのヒット曲など、互いの長いキャリアを見渡せる選曲を濃厚なパフォーマンスで聴かせ、MCでも抱腹絶倒の思い出話や下ネタで盛り上げて超満員のファンを堪能させていた。
デイリースポーツでは本番前の横山とIKURAにインタビュー。公私ともに深い間柄の2人に、出会いから今に至る関係を語ってもらった、その前編をお送りする。
◇ ◇
-お2人の出会いは。
IKURA(以下I)「23(歳)くらいの時ですね。剣さんがクールスの最後の時くらい」
横山剣(以下剣)「1983年」
-きっかけは。
I「共通の先輩がいて。シャネルズでピアノを弾いている山崎(廣明)さんに僕が剣さんを紹介されて」
-ウマが合うというか、意気投合された。
剣「いきなりね(笑)。趣味がけっこう…車とか、遊びが」
I「その頃は時間があり余ってましたから(笑)」
-音楽の仕事を一緒にするようになったのは。
I「仕事として剣さんの曲でやらせてもらうのは、それから4年とか5年後くらい。僕は84年にムーンドッグスでデビューして、カバーのアルバムで、ドゥーワップの(曲)だけ入れてた。88年までそんなんでやってて、テレビの仕事を始めて、そっちでいい感じになった時に、もう1回ムーンドッグズの音源を出し直すっていう時に、僕が剣さんの曲でやりたいって言って、お願いして。そこから4枚のアルバム、シングルもけっこう出しました。曲数で言えば50曲以上あったと思います」
剣「ダックテイルズ(横山が84年から参加していたバンド)が終わったのが88年なんですけど、それ以降はムーンドッグスに曲を書くのが自分のメインの音楽活動になっていまして。アマチュアバンドはやっていたんですけど、プロ的な活動はムーンドッグスに作曲するだけだけ」
I「ZAZOU(CKB結成前の横山、小野瀬、廣石恵一が在籍していたバンド)やったのって何年でしたっけ?」
剣「ZAZOUは89年から91年まで」
I「ZAZOUはカッコ良かったな」
-ムーンドッグスは何年まで活動していたんですか。
I「ムーンドッグスは今もやってるんですけど、途中96年からおととしまで19年間活動していなかったんで(笑)。今はラッツ&スターの佐藤善雄さんっていう低音の人がベースボーカルで一緒にやってます。年に2回か3回くらい。来年ぐらいにはアルバム作りたいねって言っています。ドゥーワップのカバーだけの」
-お2人の共演は。
I「けっこうやってます。アメフェス(IKURAが91年にスタートさせた日本最大級のアメ車イベント)とかやったりしてるんで。前から剣さんのバンドに乗せてもらったりとか、剣さんがこっちに遊びに来てもらったりとか。あと、いっとき1年間くらいだけ一緒に活動したり」
剣「ツアーしたり。事務所も同じの時もあったし(笑)」
I「ダックテイルズとムーンドッグスでやるみたいなのがあって」
剣「そういう時代もありました。ムーンドッグスの曲もいっぱい書かせてもらったんで、印税が入って。IKURA君がクルマ屋さんやってて、その印税でIKURA君の店でクルマを買ってたっていう循環システム(笑)」
I「剣さん言うところの、不良の食物連鎖っていう(笑)」
剣「そういうのは多岐に渡って。あと、けっこう洋服とかもらってた(笑)」
-プライベートでのお付き合いは。
剣「昔サーフィン行ったり、旅行行ったり」
I「最近はあんまり会わないですよね、剣さんも忙しいし。家も歩いていける距離なんですよ。だから偶然会いますよね(笑)」