大杉漣さん急死 ドラマ撮影後に腹痛訴え、松重豊の付き添いで病院向かうも…
俳優の大杉漣(おおすぎ・れん、本名・大杉孝=おおすぎ・たかし)さんが21日午前3時53分、急性心不全のため死去した。66歳だった。出演中のテレビ東京のドラマの撮影で訪れていた千葉県内で体調を崩し、帰らぬ人となった。徳島県小松島市出身の大杉さんは1980年の映画デビュー後、93年の「ソナチネ」など多くの作品で活躍。最近ではバラエティー番組にも出演していた。
数々の映画、ドラマで活躍した名脇役が突然、旅立った。
テレビ東京によると、大杉さんは20日、放送中の連続ドラマ「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」(水曜、後9・54)の撮影を千葉県内で午後9時ごろまで行った後、共演者らと食事に向かった。午後11時にホテルに戻り、その後、腹痛を訴えたという。共演していた松重豊(55)が付き添い、タクシーで病院に向かったが、そのまま亡くなった。
この日、自宅では長男で写真家の大杉隼平氏が対応。「3日前に食事を一緒にしたが、本当に元気で、何の不調もなかった。(家族も)急なことで驚いている」と語った。持病はなかったという。
大杉さんは80年、新東宝映画のピンク映画「緊縛いけにえ」で映画デビューし、その後もにっかつロマンポルノなどを中心に活動。93年に北野武監督(71)の「ソナチネ」に出演。渋みのある演技派俳優としての境地を開いた。その後にも北野作品にも多数出演した。また、映画「シン・ゴジラ」(16年)、ドラマ「銭の戦争」(15年)などでも存在感を示した。
17年1月から日本テレビ系「ぐるぐるナインティナイン」の人気コーナー「-・ゴチになります!」でバラエティー番組に初レギュラー出演していた。同番組の22日放送分は12日に収録済みで、同局によると、遺族の意向などを踏まえて予定通り放送するという。さらに、BSフジの散歩番組「大杉漣の漣ぽっ」にも出演。次回3月3日放送分は収録済みという。
大杉さんはまた、熱狂的なサッカー好きとしても知られ、地元の徳島ヴォルティスのサポーターだっただけでなく、自身も「鰯クラブ」というチームでプレー。スポーツマンの一面も見せていた。