左とん平さん死去「時間ですよ」などで人気 心筋梗塞患い闘病、復帰かなわず

 1970年代のヒットドラマ「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」などで人気を博した、俳優の左とん平(ひだり・とんぺい、本名肥田木通弘=ひだき・みちひろ)さんが、24日午後3時57分に心不全のため、都内の病院で亡くなったことが25日、分かった。80歳。左さんは昨年6月に急性心筋梗塞で入院し、闘病中だった。葬儀は近親者のみで執り行い、後日、お別れの会を開催予定。

 昭和のお茶の間から愛された実力派バイプレーヤーが旅立った。

 左さんは昨夏、心筋梗塞を発症し入院。昨秋には誤嚥(ごえん)性肺炎も患ったが、仕事への熱意は失っていなかった。復帰を目指して、今年1月にはリハビリの準備をするなど、一時は回復に向かったが、かなわなかった。

 所属事務所によると、左さんは24日午後2時半に危篤となり、病院にかけつけた妻の仁美さん(81)らに最期をみとられた。同6時半過ぎに無言の帰宅。楽屋のれんを飾った寝室で、愛用のサングラスをそばに置き、一夜を過ごし、25日朝、自宅を後にした。車両には左さんがCM出演していた「さがみ典礼」の関連企業名が入っていた。

 左さんは57年に三木鶏郎さんの劇団に入って芸能界へ。コミカルな演技で親しまれ、名脇役としてドラマ、映画に欠かせない存在となり、数々の作品に参加。自身が生んだ流行語をもとにしたデビュー曲「とん平のヘイ・ユウ・ブルース」を皮切りに、歌手活動もこなした。

 68年に初演を迎えた浜木綿子(82)の主演舞台「売らいでか!」でも、長年にわたって活躍してきた。昨年7、8月にも同公演に出演予定で、同4月の製作発表では「以前の上演時より髪の毛がなぜか増えた」とジョークを飛ばし意気込んでいたが、心筋梗塞を発症し無念の降板。以降は、仕事を休んで闘病していた。

 賭博事件で3度逮捕されたが、仲間に「功績をたたえる賞はもらえないよ」とイジられると、「バカ野郎!!いらないよ」と笑い飛ばしていたという左さん。愛嬌(あいきょう)たっぷりの笑顔は、もう見ることができない。

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