ホーキング氏、ニュートンのそばで… 世界遺産ウェストミンスター寺院で埋葬
病と闘いながら独創的な宇宙論を発表し続けた「車いすの天才科学者」として知られ、14日に76歳で死去した英物理学者スティーブン・ホーキング博士が、ロンドンのウェストミンスター寺院にある科学者ニュートンやダーウィンらの墓の近くに埋葬されることになった。同寺院が20日発表した。
年内に行われる追悼礼拝で遺灰を納めるという。これとは別に31日午後、博士が在籍したケンブリッジ大近くの教会で葬儀が行われる。
ウェストミンスター寺院は英国国教会の教会で世界遺産。多くの英国王が埋葬されているほか、エリザベス女王の戴冠式も行われた。政治家や作家、科学者ら著名人の墓もあり、ニュートンが1727年に、ダーウィンも1882年に埋葬された。
博士は生前「宇宙は科学で説明できる。読み解くのに神は必要ない」と語ったが、同寺院のジョン・ホール司祭長は、博士を埋葬することは同寺院に「全くふさわしい」とした上で「科学と宗教が、生命や宇宙の謎の解明に共に取り組むことが重要だ」とする声明を出した。