桂文枝、上方落語協会会長を退任 繁昌亭開場に尽力も… 16年、17年に不倫疑惑
上方落語協会会長の桂文枝(74)が26日、大阪市の天満天神繁昌亭で行われた同協会の定期総会で、今期限りで会長を退く意向を表明した。03年から8期にわたり上方落語の発展に尽力した一方、16年、17年に不倫問題が報じられていた。
後任は4月に行う会長候補選を経て、5月に決定する。現在、5人いる副会長からの昇格も取りざたされるが、副会長の1人、桂米團治(59)は仮に会長に選任されても辞退することを明かした。
文枝は総会の冒頭で退任の意向を表明。同協会副会長の桂きん枝(67)によると、「今回のことでは皆さんにご心配、ご迷惑を掛けたと思います」と謝罪したという。
文枝は16年2月には30代の演歌歌手と、昨年末には再び別の女性Aさんとの不倫疑惑が報じられ、騒動に。今年に入ってからも神戸に今夏開場予定の演芸場「神戸新開地・喜楽館」の名称選考にAさんを介在させたとする“ヤラセ疑惑”が浮上するなどトラブルが続いていた。
一方、会長就任後、大阪に約60年ぶりの落語定席となる繁昌亭を開場に導くなど、上方落語会の発展に尽力。歴代最多となる8期にわたって会長職を務めており、この日の総会では協会員から拍手で功績を称えられたという。16年6月に再任された際に今期限りで退く意向を表明していたが、昨夏には一転、続投への意欲も示していた。
文枝は総会後に取材に応じ、「前回選ばれたときに今期で辞めると言っていた。約束通り、区切りを付けさせていただきます」と説明。その上で高齢であることから、「いろいろなことに対応していくのが大変。元気なうちに会長を辞したいな、と」とし、「私自身は晴れやか。やりきったということ」と話した。
後任の会長は、4月26日に協会員による互選で行う会長候補選を経て、5月下旬の総会・理事会で正式決定する見通し。副会長からの昇格も考えられるが、笑福亭鶴瓶(66)は固辞すると見られ、桂春團治(69)や前回選挙で3位となった笑福亭仁智(65)らの動向が注目される。