【医師の見解】坂口憲二が特発性大腿骨頭壊死症

 坂口憲二さんが特発性大腿骨頭壊死症で無期限活動休止とのこと。簡単にいうと太ももの付け根にあるボール状の骨が死んで潰れてしまう病気です。

 特発性というだけに原因は不明です。血流障害と言われていますがまだ動物実験のレベルで、国の難病指定も受けている厄介な病気です。

 壊死の大きさや位置で軽症の場合は保存療法から始めます。杖の使用や歩行制限などです。しかし保存療法では進行は防止できず、骨頭の圧潰が進めば早急な手術が必要になります。

 大腿骨だけでなく他の骨の壊死を合併することもあり、治ったと言っても定期的な検査を受け、再発の不安を抱えることになります。

 以前、股関節の痛みで休養されたことがあって、今回の無期限活動停止、ということは再発の可能性が高く、治療法も病気の進行具合に左右され予断は許されません。

 天才外科医を演じたドラマは私も観ていました。時間はかかっても完治して、また活躍して頂くことを願ってやみません。

 (兵庫県芦屋市「松本クリニック」松本浩彦医師)

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