ひふみんアニメ声優初挑戦「声には自信」で「レイトン」出演
昨年、将棋界を引退した加藤一二三九段がフジテレビ系アニメ「レイトン ミステリー探偵社 ~カトリーのナゾトキファイル~」で声優に初挑戦したことが11日、明らかになった。登場するのは29日放送の第4話で、巨大コンピューター役。
ひふみんの愛称でバラエティー番組やCMなど、将棋の世界以外にも引っ張りだこの加藤九段は、声優にも以前から挑戦してみたかったという。収録を終え、「以前、何か新しいことをするのであれば、アニメーションの声優をしたい、と言っていたのですけれども、率直に言いますと、私は夢を言ったのであって、それがまさか実現するとはまったく思っておりませんでした。今回それが実現しまして、やはり非常に嬉しいです」と声を弾ませた。
もともとアニメ好きだといい、「赤毛のアン」(フジテレビ系 79年1月~12月)や「ニルスのふしぎな旅」(NHK 80年1月~1981年3月)、「名犬ジョリィ」(NHK 81年4月~1982年6月)といった作品を家族で鑑賞していたという。さらに、出演しているフジ系バラエティー「アウト×デラックス」(毎週木曜)で音楽家の青島広志氏と共演した際に、「加藤さんの声はテノールで、声質も音程もとても良い」と褒められ、「声は自信を持っていいのではないかというところで、声優をやってみたいと手を上げた次第です」と理詰めで経緯を説明。フジテレビ・アニメ開発部の原裕和プロデューサーは「物語のカギを握る巨大高性能コンピューターという難しい役どころなので、人間コンピューターともいえる知性をお持ちの加藤一二三さんにしかこなせないと思い、オファーをさせていただきました」と適材適所の配役とPRした。
今後出演したい役についても加藤九段は「児童モノでしたら色々とやってみたい役どころがあるのですが、強いて言うならば、児童モノというのはものすごい悪人というのは出てきませんよね。悪役とは言いながら、どこか少しズッコケているようなところがあって、そういう憎めない悪役などはやってみたいと思います」と挙げ、活動継続にも意欲的。まずは、将棋界のレジェンドがアニメ界でどんな初手を打つのか注目だ。
◆「レイトン ミステリー探偵社 ~カトリーのナゾトキファイル~」 世界累計出荷本数1700万本超の人気謎解きゲーム「レイトン」シリーズから初の地上波テレビアニメ化となった作品。レイトン教授の娘であるカトリーエイル・レントン(演・花澤香菜)が主人公で、しゃべる犬のシャーロ(演・小杉十郎太)と、助手のノア(演・池田恭祐)と日々、不可思議な事件に挑む。今回、加藤九段が演じた巨大コンピューターはノアが通う大学に設置されている。