桂ざこば 兄弟子の月亭可朝さんを悼む…豪快伝説、2階から大量の札束を隣家に
落語家の桂ざこば(70)が12日、大阪市内で行われた「ざこば一門会」に出演し、3月28日に80歳で亡くなった兄弟子の月亭可朝さんを悼んだ。
可朝さんは桂米朝一門の最古参弟子で、ざこばの兄弟子にあたる。ざこばは高座の冒頭で「月亭可朝さん。(訃報を)新聞で見ましてね、びっくりしたな。どう言うていいのか、可朝兄ちゃんだけは…。月亭可朝兄ちゃんが死んだか」と兄弟子の死を悲しんだ。
高座では、破天荒な人生を歩んだ可朝さんとの思い出を漫談風に振り返った。賭博を好んだ可朝さんは、自宅に警察が踏み込んだ際には大量の札束を2階の窓から隣家の庭に投げ入れ、警察の目を逃れていたという。ざこばは「ばくちばっかりやっていた。ヤクザからとったんやから俺は良いことしていると言っていた」と可朝さんの豪快エピソードを披露した。
また、移動の際には、トレードマークだったカンカン帽をひっくり返して、周囲からお金を集めて賭けを行っていたという。じゃんけんや雑誌で開いたページの数字当てなど、どんなことでも賭けにしていたといい、「そういうのが好きなんですね」と懐かしそうに語った。
ざこばは「可朝さんはええ人だった」としみじみ。「きょうは可朝兄ちゃんを思って、思い出を話しました」と締めた。