中村七之助コクーン歌舞伎で立役主人公 「不慣れでございます」
歌舞伎俳優の中村七之助(34)が13日、都内で行われた、主演を務めるコクーン歌舞伎第16弾「切られの与三」(5月9~31日、東京・渋谷Bunkamuraシアターコクーン)の製作発表会見に、共演の中村梅枝(30)らと出席した。
女形として名高い七之助だが、今作では立役(男役)の主人公・与三郎を演じる。「手探りな状況で不慣れでございます。自信が今のところはあまりないですが、私なりに与三郎をいい物にできたらと思っています」と抱負を語った。
与三郎役については「女形からしてみたら、そこまで執着はないんですが、立役からしたら、とてもやりたい役の一つ」と回答。出演が発表されると、松本幸四郎(45)と片岡愛之助(46)が楽屋を訪問してきたといい、「『傷はこうやって書くんだよ』とか、聞いてもないのに教えてくれた。やはり思いが強いんだなと。そういう思いは、どこか腹にしまってやらなくてはいけない」と気合をのぞかせた。
コクーン歌舞伎初出演で、与三郎の恋人役・お富を演じる梅枝は「不安とワクワクが入り交じってる」と緊張気味の表情。七之助を相手に女形を演じるだけに、「『七之助の女形が見たかったな』と言われないように、一生懸命務めたいと思います」と冗談めかしつつ意欲を見せた。