長谷川博己“2年天下” 朝ドラから光秀大河へNHK看板連投
俳優の長谷川博己が2020年放送のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で主人公の明智光秀を演じることが19日、発表された。長谷川は18年度下期(10月~19年3月)に放送される朝ドラ「まんぷく」で、ヒロインの安藤サクラが演じる立花福子の夫・立花萬平にも起用されており、短期間で続けてのNHK看板ドラマ出演となる。現在放送中の大河「西郷どん」で主役を張る鈴木亮平と同じキャリアをたどっている。
鈴木は2014年に放送された「花子とアン」でヒロインの吉高由里子が演じた村岡花子の夫、村岡英治を演じ、3年3カ月後に「西郷どん」が始まった。長谷川の場合は朝ドラ「まんぷく」終了から、「麒麟がくる」の放送開始まで約10カ月間しかなく、長谷川も発表会見で「連投という形になる」と語っている。長谷川よりも期間の短い連投の例には、渡辺謙がいる。86年4月から10月に放送された朝ドラ「はね駒(はねこんま)」でヒロイン斉藤由貴の夫役を演じ、翌87年1月に開始した大河「独眼竜政宗」では主人公の伊達政宗を務めた。
長谷川が大河の出演オファーを受けたのは「(今年2月にあった)朝ドラの(出演)発表のあと」で、準備期間の短さから「こりゃ難しいかな」とためらいもあったと明かした。制作統括の落合将氏も「多少は躊躇したし、長丁場が終わってからすぐはできないといわれたらそこまでの話だった」と覚悟の提案だったというが、長谷川は大河主演が「俳優にとっては一つの目標」であること、脚本を自身が出演した16年放送のNHKドラマ「夏目漱石の妻」と同じ池端俊策氏が務めること、さらに、その池端氏が描く明智光秀像を聞き「先生から明智光秀像が鮮烈に」伝わってきたことで、「これはやらなければならないなという気持ちになりました」と大役を引き受けた。
会見では「明智光秀は三日天下ですが、これをやり遂げた後に1年くらい天下が欲しい」とユーモアを交えて語った長谷川だが、実際には今年の秋から「まんぷく」で半年、さらに「麒麟がくる」の撮影を始めながら2020年を迎える“2年天下”以上の重責を担う。