中村獅童 亡き母に「ありがとう」と言えず、悔やむ

母親の思い出を語る中村獅童=東京・フェニックスホール(撮影・開出牧)
イベントに登場した中村獅童=東京・フェニックスホール(撮影・開出牧)
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 歌舞伎俳優・中村獅童(45)が23日、都内で行われた「『母の日参り』パートナーシップ2018年度共同プレス発表会」に参加した。ゴールデンウイークから母の日(5月の第2日曜)にかけて、亡き母の墓前を訪ねる「母の日参り」の普及・浸透を目指すもの。母・小川陽子さんを13年12月に亡くしている獅童は「母の日参り」手紙コンクールの選考委員長を務め、この日、金賞の作品を朗読した。

 静岡の89歳の男性が天国の母に向けた手紙で、小学4年生のころの思い出がつづられていた。「途中で泣いて読めなくなったらどうしようと思っていた」という獅童は、「ウチで読んだときは涙、涙だった。きょうも涙が出そうになった。何回読んでもいい手紙。ものすごく(自分と)重なる」とうなずいた。

 エネルギッシュだったという生前の母とは、けんかばかりだったという。「亡くなる3日前に結婚前の妻と母の3人で食事をしたときもけんかになった。妻がワンクッションになるけど、いつも僕が帰るか、母が帰るか。(原因は)覚えてない。ささいなことだった」といまでも悔やんでいた。父親の廃業で歌舞伎界に後ろ盾がなく、幼いころから母の支えでやってきた獅童は「ありがとうという言葉が言えなかった。(今回も)応募なさったものにも後悔の手紙がいっぱいあった。涙、涙で。(家で先に読んだ)妻も涙でぐずぐずだった」と話していた。

 母の葬儀の際、喪主あいさつで「中村獅童は小川陽子がつくった最高傑作だと言われるよう頑張ります」と誓った獅童は、「少しでもいい役者になっていけたらという思い」と今も変わらぬ信念を口にした。母の命日の翌日である昨年12月18日に陽喜(はるき)君が誕生。息子は陽子さん似という。獅童は「妻が言うのは、息子を通じてお母さんがメッセージを送ってるんではと」と明かした。

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