元ZONE・ベーシストMAIが芸能界4年ぶり復帰 ヨガで心の支えに
大ヒット曲「secret base~君がくれたもの~」で知られるガールズバンド・ZONEの元ベーシスト、MAI(31)が今春、4年ぶりに芸能界に復帰した。
バンド活動終了後に引退を決め、地元・北海道でヨガのインストラクターに転職していたが、ヨガ普及のためにカムバック。ZONE時代の芸名・MAIKOから心機一転で改名して、「今度は音楽という形ではなく、ヨガを通してみんなの心の支えになれたら」と再び輝くことを誓った。
心底愛した音楽での完全燃焼を感じ、2014年、中学生時代から続けていた芸能生活にピリオドを打った。相棒だったベースも倉庫にしまい込んで封印。「やりたいことは何もなくて…。でも、働かなきゃいけなくて」。新たな職を探したことが、“運命の出会い”となった。
一般人に戻って、「体を動かすのが好きだし、軽くヨガもできたら」という理由で選んだのは、札幌市内のヨガスタジオでの受付業務だった。1年後には専門学校に通ってインストラクターに転身し、ヨガの奥深さに魅了された。
「芸能界では結果が全てだったり、常に気を張ってなきゃいけない状態が何年も続いてましたが、ヨガの教えで、『ありのままの自分でいい』『結果に執着しなくていい』と今までの考えと真逆のことを教えてもらって、すごく楽になったんですよ。ヨガを知ることで、昔は無理してたんだと気づきました」
小学5年のとき、札幌の音楽スクールで知り合ったメンバーとZONEを結成し、中学2年だった2001年2月にデビュー。半年後にリリースした3枚目のシングル「secret base~君がくれたもの~」が大ヒットとなった。日本レコード大賞新人賞に輝き、同年から3年連続でNHK紅白歌合戦出場も果たした。
「東京でのお仕事と札幌での学校の両立で、本当に寝る時間もないぐらい忙しくて、正直あまり記憶がないんです。目の前のことを一生懸命やっていかないと置いていかれるので、時の流れにとにかくついてかなきゃと必死でした」。若くしてのし上がったスターダムを回想した。
「secret-」は多くのアーティストにカバーされ、青春ソングの定番に。昨夏も女優・永野芽郁(18)が歌う姿がCMで流れた。「『secret base』=ZONEではない、若い世代の人たちも曲を知って、好きと言ってくれるのはうれしいです。いい曲に巡り会えました。でも、お店の有線とかで流れると、誰も気づいてないけど、恥ずかしくて顔を隠しちゃいます」と音楽史に残る名曲と向き合う。
ZONEは05年に解散したが、「secret-」の歌詞にある「10年後の8月、また出会えるのを信じて」を実現させるべく、11年8月に再結成。13年4月に活動を終えた。
MAIも14年に芸能界を退いて、16年には一般男性と結婚した。「北海道でごく普通に、のんびり過ごしてました」というが、ヨガを生かして芸能活動を再開しないかと誘われ、今年3月から芸能事務所「44プロダクション」に所属。5月22日放送予定のTBSトークバラエティー「有田哲平の夢なら醒めないで」(火曜、後11・56)が、復帰後初のテレビ出演となる。
「こういうお話をいただけたのは、私にとって必要で、何か意味があるからなんだろうと思うので、無理せず、流れに身を任せていきたいですね」。4年ぶりに戻った芸能界。最高の思い出を、新たに作る日々が始まった。