人気グループ・ＴＯＫＩＯの山口達也が未成年女性への強制わいせつ容疑で書類送検され、起訴猶予となったことを受け、ほかのメンバーである城島茂、国分太一、松岡昌宏、長瀬智也の４人が２日、都内のホテルで記者会見を開いた。約９０分にわたる会見では、４月３０日に行ったというメンバー５人での話し合いや、今後について、事件発覚から今までの胸の内について語られた。それぞれの項目ごとに、要点をまとめた。

　【グループ解散】　メンバー全員が今与えられた仕事に一生懸命取り組むと語り、グループとして継続すると語った。ただ、松岡は「（山口の）甘えの根源が僕らＴＯＫＩＯだったとしたら…。これはあくまで自分の意見ですけど、そんなＴＯＫＩＯは１日も早くなくした方がいい」と解散も意識した発言をグループ内でしていると明かした。

　【４月３０日のメンバー会合】　２５日に事件が発覚し、海外で仕事をしていた長瀬の都合などがあり、集まるのに時間がかかった。席上で、山口は土下座で謝罪。ＴＯＫＩＯ脱退とジャニーズ事務所を退所する旨をしたためた辞表をメンバーに託したが、山口に厳しい言葉を向けていた松岡も「そうだね」とは言えずリーダーの城島が預かることになった。

　松岡は会見で涙ながらに「もし…彼が…僕の立場だったら、彼は僕が出した辞表を会社に出せるのか。（そうした役をやらせようとして）それはずるい」と山口に対して怒りをぶつけたと明かした。

　【警察の捜査】　２６日に山口が行った会見では２月１２日に事件が起き、３月末に事情聴取を受け始めたがメンバーへの報告は一切なし。その際、２人の捜査員が山口の自宅を訪れたという。事務所への報告は４月１６日、事件発覚が同月２５日となっている。

　【音楽活動】　９４年９月に「ＬＯＶＥ　ＹＯＵ　ＯＮＬＹ」でデビュー。今年９月から２５周年目に入る矢先の不祥事となった。ボーカルの長瀬は「彼が演奏する音（ベース）がないと、まったく形にはならない」、キーボードの国分は「今はすべて白紙」、ギターの城島も「断腸の思い」と音楽活動の白紙を報告。ツアー企画やアルバムリリースを計画していた。

　ドラムスの松岡は「去年からアルバム制作、そして２５周年のライブも考えていました。喜んでもらおうと思って、いろいろ考えていました。本当に申し訳ないです」と改めてファンに謝罪した。

　【山口と酒】　酒による体調悪化のため入院していた病院を退院した当日に事件を起こしている。このことから松岡は「アルコール依存症ではないか」という思いを抱いていたという。しかし、病院では該当する診断は出ず、「そうやって書いてくださった方が何とか僕らも納得できるんですけど」と複雑な表情を浮かべた。

　城島は普段から「現場でちょっと酒の臭いがするな」、「ちょっと二日酔いで調子悪そうだな」と感じることはあったと振り返った。その影響で「円滑にロケが進まないこともございました」とも語った。ただ、表だっては注意してこなかったこともあり、「ぶつけあって注意してあげればよかったのになという悔やむ思いがあります」と顔をゆがめた。