藤井「六段」の扇子 80本抽選販売に181人が列
将棋の藤井聡太六段(15)が六段昇段後、自身の段位を記した初めての公式グッズとなる扇子が、3日、大阪市の関西将棋会館などで発売された。同会館では混乱を警戒し、整理券を配布。抽選の上、当選者に販売する異例の形をとった。
今回発売されたのは揮毫(きごう)入りの扇子で「専心」としたためられた2160円のもの。六段昇段後にも公式グッズが売り出されたことはあったが、段位を記したものを単体で販売するのは昇段後初めて。
同会館には朝から多くのファンが列を作り、整理券を配布し始めた時点で約100人が並んだ。同会館は80本を用意したが、181人が整理券を受け取り、倍率は2倍を上回った。京都府や兵庫県からこのために訪れたファンもおり、購入できた人たちからは安堵(あんど)の声が聞かれた。
一方、藤井六段は最年少での七段昇段をかけた対局を18日に行い、同日付で七段に昇段する可能性が残っている。複数の関係者によると仮に昇段しても、昇段後一定の期間は同扇子の販売を続けることも検討しているというが、現状、次回入荷は未定となっている。六段の期間が短ければ、希少価値が出るかもしれない。