忘れられない“おゲラ”の笑顔…デイリースポーツOBが星由里子さん悼む
映画「若大将」シリーズのヒロイン役などで人気を博した女優の星由里子(ほし・ゆりこ、本名・清水由里子=しみず・ゆりこ)さんが16日午後11時5分、心房細動と肺がんのため、京都市内の病院で死去していたことが18日、分かった。74歳。東京都出身。葬儀・告別式は親族のみで営まれる。後日、お別れの会を開く。
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星さんがデビューした時、東京本社に来られたのが初めての出会いだった。私より12歳下の星さんは、当時16歳くらいだった。
少女時代からのあだ名は「おゲラ」。いつも、ゲラゲラ笑っているからだ。記者仲間も撮影所の連中も、そう呼んだ。チャキチャキの江戸っ子。明るくて素直でキップがよい。正月紙面の企画で千葉の牧場に新人女優を集めて取材した時、星さんは牛にペロッとなめられて泣き出した。かわいい面もあった。
最後にお会いしたのは20年ほど前。テレビドラマの会見に顔を出した私を懐かしがってくれた。一緒に写真を撮った時、星さんは私の肩に手を掛けた。「恥ずかしいよ」と言うと、星さんは「恥ずかしくないっ!」。気さくで、人の気持ちがよく分かる人だった。またお会いしたかった。(デイリースポーツOB・島久夫)