星由里子さん死去「若大将」シリーズでヒロイン役 3月まで映画撮影も…
映画「若大将」シリーズのヒロイン役などで人気を博した女優の星由里子(ほし・ゆりこ、本名・清水由里子=しみず・ゆりこ)さんが16日午後11時5分、心房細動と肺がんのため、京都市内の病院で死去していたことが18日、分かった。74歳。東京都出身。葬儀・告別式は親族のみで営まれる。後日、お別れの会を開く。
京都市の自宅で取材対応した夫の清水正裕氏によると、心臓に病を抱えた星さんは4月5日に2度目の手術を受けた際、検査の過程で肺がんが見つかった。今月2日にステージ4と告知された。
同月7日から入院し、16日に家族にみとられ、帰らぬ人となった。「16日も病室で夕食のカレーを一緒に食べた。妻は『のどを通りづらい』と言いながらも、3さじほど食べてくれた。その夜、急にでした」と清水氏。愛する夫に抱きかかえられるような状態で息を引き取ったという。
3月の映画の撮影が最後の仕事となったが、3月末に都内で行われた所属事務所の懇親会では元気な様子だったという。
星さんは58年、東宝が開催した「ミス・シンデレラ娘」に選ばれ、59年に映画「すずかけの散歩道」で女優デビュー。加山雄三(81)の代表作となる「若大将」シリーズでは、恋人役の「澄ちゃん」を11作品演じた。ドラマにもNHK連続テレビ小説「あぐり」など多数に出演。日本テレビ系「2時のワイドショー」では司会を務めた。
私生活では3度の結婚を経験した。70年10月に実業家の長男と結婚したが、翌年1月にスピード離婚。75年に再婚した脚本家の花登筐さんとは83年に死別。当時、会社役員だった清水氏とは90年に結婚した。