国体で「ウイイレ」…19年茨城大会で「eスポーツ」全国大会
茨城県は22日、コンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」の都道府県対抗大会を2019年秋に開催すると発表した。同9~10月にある茨城国体の文化プログラムとして実施される見通し。人気サッカーゲーム、「ウイニングイレブン」を使い、1チーム3人で対戦。各都道府県予選を勝ち抜いた代表により、全国大会を開催する。国体でeスポーツが本格的に取り上げられるのは初めて。
コントローラーを手に、テレビの中のプレーヤーを動かす。テレビゲームのサッカーがスポーツの祭典、国体の競技になる。
茨城県によれば、「ウイイレ」は国体の文化プログラムの一つとして、エキシビションマッチとして行われる。男女の区別をしない1チーム3人で対戦。選手を分担して操作する。部門は、成年の部と少年(高校生)の部に分け、19年2~7月に各都道府県で予選を実施、優勝チームが代表となる。決勝ステージは来秋に同県内の会場で、3日間の日程で行う予定だ。
県によると、eスポーツの都道府県代表による大会は全国初。年齢や性別にかかわらず競い合える点に注目したという。茨城は鹿島、水戸のJリーグ2チームがあり、20年の東京五輪のサッカー競技でもカシマスタジアムが使用される“サッカー県”。加えて、筑波研究学園都市など、科学技術立県でもある。これらのことから、アジア大会でデモンストレーション競技に採用されるなど、スポーツとして認知されつつあるeスポーツの競技採用に行き着いた。
「ウイイレ」シリーズは、コナミが1995年に発売し、累計1億160万本以上を販売する、サッカーゲームの代表格。01年から世界選手権も開かれている。また、Jリーグは今年3月から、別のソフトでeスポーツ大会を開催し、5月には初代王者が決まった。
この日、同県庁で定例会見を行った大井川和彦知事は「茨城国体が注目していただけるチャンス」と期待を寄せた。