西郷どん字幕は「隆盛にとって違う世界を演出」 NHK総局長が見解

 NHKが23日、都内の同局放送センターで定例の放送総局長会見を開いた。大河ドラマ「西郷どん」(日曜、後8時)で奄美大島の人々が話す言葉に標準語の字幕をつけたことについて、かつて大河ドラマ「独眼竜政宗」などを手がけた木田幸紀放送総局長は「なるほどね…」という感想を持ったという。その真意は。

 「西郷どん」では5月13日放送回の18話から主人公の西郷吉之助(西郷隆盛)が「流刑」となり奄美大島に身を移した。この地での人々の言葉は標準語とかけ離れた言い回しもある。局内では西郷にとって、人生の転機となる地での言葉を大切にする、という意味あいがあるという説明がなされたというが、ドラマ制作者である木田放送総局長は重ねて独自の解釈をした。

 まず、単純に言葉の解説をするためだけならば、物語冒頭の薩摩弁の段階で「鹿児島編からよく分からないんじゃないかと当初、言われました」と指摘を受けていたという。その段階ではなく、物語が転換したタイミングで字幕を用いた理由を「鹿児島とか薩摩とかではなく、違う世界に行って、新たな出会いがあり、そこで成長するということを、より説得力を持たせるためにああいう処理になったのではないかな」という見立てをした。

 その上で、「奄美大島は西郷隆盛にとって違う世界というのが、ある意味演出されて、無意識に見ている人たちにそういう感じが出るのではないかと思いまして、なるほどねと思った次第です」と演出意図を自分なりにくみ取った感想を語った。

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