学校法人「森友学園」を巡る補助金詐取事件で、詐欺罪などに問われている学園前理事長の籠池泰典被告（６５）と妻の諄子被告（６１）が２５日、約１０カ月勾留されていた大阪拘置所から保釈され、午後８時から大阪市内で会見を行った。泰典被告は、１０カ月ぶりに妻と再会を果たし「この人と結婚させてもらって良かった。人生歩ませてもらってよかった」と諄子被告に感謝を伝えた。

　泰典被告は、約１０カ月ぶりの妻との再開に「嬉しかった。相思相愛ですからね」。その上で、「今日からまた、人生歩ませてもらえるな」と時折、笑顔を見せながら熱弁した。

　一方の諄子被告も立ち上がり、「お父さんと結婚して良かったですぅ。幸せですぅ」と満面の笑み。一部からは拍手も聞こえたが、記者からは失笑も漏れ、会見場はあっけにとられた。

　泰典被告は、諄子被告について「えん罪」とし、「（元厚生労働事務次官の）村木厚子さんと同じような状況」と主張。その上で「人権が蹂躙されている」と指摘し、「この民主主義国家で考えられない」とまくし立てた。