いか八朗さん死去 改名ゆえんのたこ八郎さんとは…85年に溺れ、水死
映画「テルマエ・ロマエ」シリーズに入浴中の老人役で出演していた俳優のいか八朗(いか・はちろう=本名近藤角吾=こんどう・かくご)さんが28日午前10時3分、関東近郊の病院で老衰のため亡くなった。84歳。所属事務所の代表・山田大策氏(38)によると、いかさんは今年4月上旬に肺炎を患い入院。山田氏は今月22日に転院する際に同行したが、会話はもうできなかった。家族はおらず、ひっそりと亡くなったという。
85年に亡くなった元ボクサーでコメディアン、俳優のたこ八郎=本名・斎藤清作=さん(享年44)との関係については、いかさん本人が山田氏に説明したことがあった。
山田氏によると、いかさんは、以前からたこさんと接点があったと話しており、「たこさんがすごく売れている時期に、日本と香港でダブルブッキングがあり、自分がたこ八郎として香港で撮影に臨んでバレなかった。その後たこさんに『いか八朗』って名乗っていいでしょうか、と頼み込んで名乗らせてもらった」と説明していたという。
たこさんは1985年7月24日午前、神奈川県足柄市郡真鶴の岩海海水浴場で水死した。同日午前4時ごろ、仲間6人と一緒に同海岸にきて、浜辺で焼酎などを飲んだ後、午前10時ごろから海で泳いでいたところ、溺れた。一緒にいたマネジャーらが引きあげて人工呼吸をしたが、既に死亡していた。
たこさんは元ボクサーで37代全日本フライ級チャンピオン。64年に引退し、芸能界に。由利徹さんに弟子入りし、「たこ八郎」の芸名で異色タレントとして人気者に。阪神タイガースの掛布雅之(当時)と共演した金鳥「キンチョール」のCMなどでも話題を呼んだ。